腋臭症(えきしゅうしょう)とは?

腋臭症について解説しております。

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 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


腋臭症(えきしゅうしょう)とは?
〜皮膚の病気〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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腋臭症とは?
 腋臭症(=わきが)とは、腋窩部のアポクリン腺からの分泌物などにより、体臭が強くなる病気で、多くは思春期以降からあらわれます。
腋臭症は、いわゆる「わきが」といわれるもので、特にわきの下が異常に悪臭を放つ病気です。
汗を多くかく、夏場や運動時に著しくなります。
アポクリン腺は、思春期に分泌機能を開始します。
分泌物には、脂質やたんぱく質などの成分が含まれています。
また、水分を主成分とするいわゆる汗(エクリン腺からの分泌物)とは異なり、粘り気もあります。
アポクリン腺からの分泌は主に情緒刺激であらわれると考えられています。
腋臭症(=わきが)は、白人や黒人に多く、日本人は少ないため、このことがかえって日本人の患者には精神的な負担になるようです。

【原 因】
アポクリン腺は、耳、腋窩(わきの下)、乳首のまわり、へそ、外陰部などの皮膚に分布しています。
このアポクリン腺からの分泌物は本来無臭ですが、この分泌物が表皮に出ると、常在細菌により、分泌物に含まれる脂質やたんぱく質、糖質をはじめ、エクリン腺からの分泌物(いわゆる汗)、皮膚の老廃物などが分解されて、特有の臭気を帯びるようになり、これが腋臭症でみられる強い体臭となります。
不潔にしたり、わき毛などが細菌を増殖させる原因となります。
また、高い気温、運動、精神的緊張などが発汗を促進させます。
これらの環境がそろうと、わきがは強まります。
アポクリン腺の分泌は、性ホルモンの刺激により活発化するので、その活発化する時期(思春期)から発症するといわれています。

【症 状】
エクリン腺からの、いわゆる汗の臭いは、酸っぱい臭い、汗臭いなどと表現されることが多いようですが、アポクリン腺が関係する腋臭症(=わきが)では、ネギの臭い、鉛筆の臭い、香辛料のクミンの臭いなどと表現されるようです。
また、アポクリン腺からの分泌物は、衣服に黄色いしみを作ります。
腋臭症(=わきが)では、乳輪や性器からも特有の臭いを認められる場合があります。
これを「すそわきが」といいます。

【診 断】
腋臭症(=わきが)の診断は、わきの下の特有の臭いの有無、遺伝、切開によるアポクリン腺の確認などによって行われます。

【治 療】
腋臭症(=わきが)の治療としては、次のようなことが行われます。
わき毛の処理(脱毛)
わき毛を処理することで、常在細菌の増殖を減らし、わきがを軽減させる。

アルコール消毒、制汗剤(汗止めの薬)の使用
消毒用のエタノール水溶液あるいはイソプロパノール水溶液、制汗剤をわきにつけ、臭いの元となる常在細菌を殺菌して、わきがを軽減させる。

A型ボツリヌス毒素製剤(商品名ボトックス)の注射
発汗を抑えて、わきがを軽減させる。

手術療法
アポクリン腺を切り取る剪除法、アポクリン腺を吸い出す吸引法、アポクリン腺を削除する皮下組織削除法、わきの皮膚の部分を大きく切り取る切除法などにより、わきがを根絶させる。

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