薬疹(やくしん)とは?

薬疹について解説しております。

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 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


薬疹(やくしん)とは?
〜皮膚の病気〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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薬疹とは?
 薬剤やその代謝産物が原因となって皮膚、粘膜に発疹を生じさせるものを薬疹といい、発熱や全身倦怠感、リンパ節の腫れ、腎臓や肝臓、骨髄などの障害をともなうことがあります。
何らかの物質がからだに入り、その結果、生体が障害を受けて発疹があらわれるものを中毒疹(皮膚疾患の総称)といいます。
これは、原因がはっきりしない場合や、原因がはっきりするまでの一時的な病名としてつけられることもあります。
原因となる物質には、細菌やウイルスをはじめ、食べ物や飲み物、薬剤などさまざまのものがありこのうち薬剤によって引き起こされるものが薬疹です。

【原 因】
薬疹の原因には、アレルギー反応によるもの、中毒性のもの、あるいは薬剤の投与による間接的(二次的)なものなどが考えられます。
全ての薬剤が、薬疹を引き起こす可能性があります。
原因となる薬剤の中止をためらうと、急速に重症型に移行することがあります。
中枢神経作用薬、消炎鎮痛薬、抗生物質、高血圧治療薬は、薬疹を引き起こしやすいといわれています。

【症 状】
個々の薬剤によって起こしやすい病型(発疹型)というものがあります。
その病型(発疹型)には、次のようなものがあります。
軽症タイプでは、播種状紅斑丘疹型、多形紅斑型、湿疹型、紫斑型、蕁麻疹型、水疱型、扁平苔癬型、光線過敏症型、固定薬疹型など。
重症タイプでは、紅皮症型、中毒性表皮壊死症型(TEN型)皮膚粘膜眼症候群型(スティーブンス・ジョンソン症候群)などです。
上記の病型は、発疹の類似性から、類似したほかの疾患名がそれぞれつけられていますが、常に同じ原因薬剤が同じ臨床型を引き起こすとは限っておらず、また、同じ病型でも軽症のものもあれば生命にかかわる重症のものもあります。
薬疹では、さまざまな皮膚病変の形がみられますが、最も多くみられるものは紅斑丘疹型、ついで多形紅斑型、固定薬疹型です。

【診 断】
原因となる薬剤の服用と発疹出現との時間的経過、発疹の出現のしかた、白血球の異常、好酸球の増加、ときに肝機能検査にみられる異常などから疑いをもって調べ、リンパ球刺激試験、パッチテスト、誘発試験などで診断がくだされます。
診断をくだす前に、ほかのウイルス性疾患(麻疹、風疹、伝染性単核球症など)や細菌性疾患(猩紅熱、敗血症など)の可能性を否定することが必要です。

【治 療】
薬疹の治療では、まず原因となる薬剤を中止することが必要です。
発疹に対しては、ステロイドの外用、内服が行われます。
重症型では、大量のステロイドや抗ヒスタミン薬、エピネフリンなどの投与、補液、輸液などで全身管理を行います。

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