梅毒(ばいどく)でみられる第1期〜第4期の症状について

梅毒でみられる第1期〜第4期の症状について解説しております。

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梅毒でみられる第1期〜第4期の症状について

 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


梅毒(ばいどく)でみられる第1期〜第4期の症状について
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皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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梅毒でみられる第1期〜第4期の症状について
 梅毒(ばいどく)でみられる第1期〜第4期では次のような症状があらわれます。
● 第1期(感染してから3週間〜3ヶ月の間)
感染行為があってから約3週間は、梅毒トレポネーマが侵入していても症状はあらわれません。
3週間くらいにトレポネーマが侵入した部位に、初期硬結(無痛性の赤い小さな丘疹状または扁平なしこり)ができます。
ふつうこれは、陰茎などの外陰部にできますが、性行為の形態によっては陰部外にもできます。
トレポネーマが侵入する部位には、性行為の形態により、陰部、口唇部、口腔内、乳頭部、指、肛門などがあります。
続いて、鼠径部(股の付け根の部分)のリンパ節が痛みをともなわず硬く腫れてきます。
これを無痛性横痃(むつうせいおうげん)といいます。
初期硬結は、やがて表面がただれ、潰瘍をつくるようになります。
これを硬性下疳(こうせいげかん)といいます。
この硬性下疳からはトレポネーマが多量に検出可能です。
第1期では、これが感染源となります。
その後、病変は自然に軽くなり、消失していきます。
陰部外にできる硬結を陰部外硬結(いんぶがいこうけつ)、陰部外にできる下疳を陰部外下疳(いんぶがいげかん)といいます。
なお、梅毒血清反応(ワッセルマン反応など)では、感染してから約6週間を超える、だいたい初期硬結がおさまるころに陽性反応がでるようになります。
ワッセルマン反応とは、トレポネーマによる感染を検出する手法の一つ。
最近は、検査法の精度が高くなっているので、4週ごろから陽性反応がでることも多くなったといわれています。
● 第2期(感染してから3ヶ月〜3年の間
感染してから3ヶ月たったころに、軽い発熱、頭痛、倦怠感、関節痛などがあらわれ、バラ疹とよばれる特徴的な全身性発疹(全身の皮膚や粘膜にあらわれる多数の発疹)が発生します。
同時に全身のリンパ節も腫れてきます。
発疹は、治療しなくても1ヶ月ほどで消失しますが、抗生物質で治療しない限りトレポネーマは体内に残り、症状を繰り返します。
第2期でも早期の発疹は小さく、同性質のものが左右対称に多発します。
代表的なものが梅毒性バラ疹とよばれるもので、かゆみや痛みをともなわずに、淡紅色の爪甲大までの小紅斑が多数あらわれます。
第2期にみられる梅毒疹には、バラ疹のほかに、扁平コンジローマ(陰嚢部や肛門部にできる湿潤したいぼ状の病変)、口腔内粘膜斑、色素斑、脱毛などがあります。
扁平コンジローマや粘膜斑からもトレポネーマが多数みつかります。
これらも感染源となります。
感染しやすい期間は、第1期と第2期です。
現在は抗生物質の発達により、第3期、第4期に進行することはほとんどありません。
● 第3期(感染してから平均して3年〜10年の間)
第3期でみられる発疹は大型で、皮膚や筋肉、骨などに、ゴムのような腫瘍(ゴム腫)が出現します。
鼻骨が侵されて、鼻が陥没することもあります。
● 第4期(感染してから10年以降)
第4期に入ると、多くの臓器に腫瘍が発生したり、脳や脊髄が侵されて、神経梅毒の症状(麻痺、認知症)があらわれたりします。

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