白癬(はくせん)とは?

白癬について解説しております。

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 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


白癬(はくせん)とは?
〜皮膚の病気〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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白癬とは?
 白癬とは、皮膚糸状菌(主に白癬菌)が皮膚や皮膚付属器(毛、爪など)に感染(寄生)して起こる病気で、感染する部位によって、頭部白癬(=しらくも)、体部白癬(=たむし)、股部白癬(=いんきんたむし)、爪白癬(=爪水虫)、手白癬、足白癬(=水虫)に分けられます。
皮膚糸状菌(カビの一種)は、30種類以上確認されています。
この菌は、人から人へ、動物から人へ、土壌から人へと感染します。
皮膚角質層をおかす各種糸状菌を総称して皮膚糸状菌といいます。
これは、主に白癬菌(Trichophyton)、小胞子菌(Microsporum)、表皮菌(Epidermophyton)に分けられます。
一般的な白癬の原因となる菌は、Trichophyton rubrum、Trichophyton mentagrophytesですが、柔道やレスリング選手が感染しやすいTrichophyton tonsuransという菌や、牛に寄生する菌で、酪農業を営む人に感染がみられるTrichophyton verrucosumという菌も原因菌となります。
ほかに、猫に寄生する菌で、主に小児、猫飼育者に感染がみられるMicrosporum canisという菌や、土壌に寄生する菌で、小児に感染がみられるMicrosporum gypseumという菌などもあります。

【原 因】
皮膚糸状菌は、高温多湿の環境下で、ケラチンというたんぱく質の存在する部位(角質、爪、毛)に感染します。
皮膚を不潔にしていたり、多汗などの症状があれば、なおさら感染しやすくなります。
また、ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)の外用や内服、糖尿病や免疫不全がある場合なども感染しやすくさせる原因となります。
生体を離れた菌は、垢や毛などと一緒の場合、高温多湿で数ヶ月から一年は生存可能であるといわれています。

【症 状】
白癬の症状は、病型によって異なります。
次の各白癬のページを参照して下さい。
頭部白癬体部白癬股部白癬爪白癬手白癬足白癬

【診 断】
白癬の診断では、顕微鏡を使って菌を検出することが決め手になります。
皮膚真菌検査(ひふしんきんけんさ)は、皮膚の表面をこすり、その落屑に苛性カリ(水酸化カリウム)溶液を滴下して、菌の存在を顕微鏡で確認する方法です。

落屑を培地に移して培養し、菌の種類を確認します。

【治 療】
白癬の治療では、一般的に白癬菌に対して抗菌力のある抗真菌薬の外用療法が行われますが、爪白癬、ケルスス禿瘡、角質増殖型足白癬、広範囲の体部白癬などの再発性、難治性の場合は、内服薬も使用されます。
抗真菌薬を外用する場合、湿疹性病変や細菌の二次感染などを合併していると、抗真菌薬でかぶれやすくなるため、これらの症状をとってから塗布することが必要です。
症状が消えても、菌が皮膚に残っていることがあるので、約2ヶ月間(ターンオーバータイム)は塗り続ける必要があります。
生活でのポイントカビは、高温多湿を好むため、清潔を保ち、風通しも良くするように心がけることが必要です。
特に靴(皮靴、長靴、安全靴など)は、内側をよく乾燥させるために、毎日履き替えます。
マットレスやじゅうたんなども感染源となるので、日ごろから清潔に保つようにします。

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