多形滲出性紅斑(たけいしんしゅつせいこうはん)とは?

多形滲出性紅斑について解説しております。

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 皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、皮膚と皮膚付属器の病気ナビでは、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成された皮膚の仕組みと働きや、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)の仕組みと働きについてそれぞれ解説しております。また、皮膚の病気や皮膚付属器の病気についても、その概要や原因、症状、治療などを中心に、要点を整理してまとめております。


多形滲出性紅斑(たけいしんしゅつせいこうはん)とは?
〜皮膚の病気〜

皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、皮膚付属器(毛包、脂腺、アポクリン腺、エクリン腺、爪)

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多形滲出性紅斑とは?
 多形滲出性紅斑とは、皮膚の表面から盛り上がった赤くて直径1〜2aくらいまでの円形状の発疹(紅斑)が、足や手などに多数あらわれるというもので、一般に、かゆみなどの自覚症状はほとんどなく、あっても軽症です。
この多形滲出性紅斑には、軽症型と症候型の二つのタイプがあります。
このうち、軽症型は、特に若い女性に多くみられ、発疹が手の甲から肘にかけて、また足の甲から膝にかけて、突発的にあらわれます。
発熱などの全身的な症状はほとんどなく、発疹は2〜3週間ほどで治りますが、再発することも多く、また季節の変わり目によくあらわれるといった特徴があります。
一方、症候型では、一つ一つの発疹が軽症型よりも大型のものが多く、全身の広い範囲にあらわれます。
また、発疹が口腔内や陰部などの粘膜にもできることがあります。
多形滲出性紅斑の重症の場合(スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症など)、全身に水疱(すいほう → 水ぶくれ)やびらん(ただれ)ができ、生命の危険を脅かすこともあります。
なお、この病気は、ウイルス感染(単純ヘルペスウイルス)や、細菌、薬剤、食べ物などが原因となって起こる反応性の皮膚病と考えられています。

【症 状】
多形滲出性紅斑では、次のような症状がみられます。
軽症型直径1〜2aくらいまでの赤くて円形状の発疹が、手の甲から肘にかけて、また足の甲から膝にかけて、突発的にあらわれます。
この発疹は、皮膚の表面から盛り上がり、その中心部がくぼんだものや、平らなもの、また、発疹の上に水疱やびらんをともなうものもあります。
軽いかゆみや痛みをともなうこともありますが、多くは自覚症状のないケースがほとんどです。
また、季節の変わり目に繰り返し発症しやすいという特徴があります。
症候型発疹の形や症状は、軽症型とほとんど同じですが、軽症型より大型のものが多く、全身の広い範囲にあらわれます。
発熱や全身倦怠感、関節痛など全身症状をともなうこともよくあります。

【診 断】
多形滲出性紅斑では、発疹が手や足などにあらわれているか、またその特徴はどうか、自覚症状はないかなどを総合して診断されます。
重症型が疑われる場合は、緊急に皮膚生検(皮膚を数_切り取って調べる病理組織検査)が行われます。

【治 療】
多形滲出性紅斑の症状の程度にもよりますが、一般的な治療では、ステロイド外用薬(副腎皮質ホルモン剤)が用いられます。
症状が重い場合は、ステロイド剤の内服が行われます。

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